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柿仕事2年目、渋の抜き方5選

池田で暮らし始めて、約1年半が経ちました。

季節の二巡目を味わっています。まりこです。

 

池田町のような自然が深い町で暮らしていると、

年によって、四季の様子が毎回ちがうことに気づかされます。

 

「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」と言った

鴨長明の心そのものであります。

 

秋を彩る「柿」も例に漏れず。

去年はうら年(なりが少ない年)だったので、今年はおもて年(なりが良い年)かと思いきや?

なってたり、なってなかったり。

町民ズとおしゃべりしてたどり着く結論は大体「今年は木によりけりやね」。

 

去年の今頃も柿仕事をして、そのことをまとめた記事を上げたのでした。

今年も、去年より深みを増した柿仕事をしましたので、記録しますのん。

 

名付けて、渋の抜き方5選!

 

 

 

 

1.王道の吊るし柿

吊るし柿、又の名を干し柿。(何がちがうんだろう)

 

渋柿の皮を剥いて

ちょびっと煮沸消毒して干します。

 

10日くらいすると、渋がぬけて

あっま〜いドライフルーツになるのは

何度食べても不思議だし、美味しいですね。

2.柿があれば、お酢を作れる?柿酢

去年チャレンジした柿酢!

 

渋柿を潰してかきまぜるとお酢っぽくなります。

これがね〜!よくてね〜!

遊びに来てくれた友達にふるまうにはちょうどいいネタですし

ふつうに美味しいので、人参と柿酢とレーズン混ぜてキャロットラペにしてよく食べてました。

 

 

皮にくっついてる酵母菌や酢酸菌が発酵を促すのだとか。

なので、洗いません!(人によっては土よごれを落とすために洗うらしい)

 

 

去年一度失敗してカビが生えました。

思い当たる節は、除菌不足!!

容器や箸、包丁、まな板など徹底して除菌して今年も仕込みました。

おいしくな〜〜〜〜〜〜〜れ〜〜〜〜〜!

3.まるで漬物、塩柿

食べたことないくせに、さも食べたかのように「まるで漬物」とか言ってます。

食べたことある人がそう言ってました。

 

 

去年、インターネットのレシピで作ったのですが

どうもうまくいかなくて。

「こりゃ、池田の達人に聞かな!」と思い

例年11月頭に開催される食と体験のマルシェ「いけだ食の文化祭」で

塩柿づくりに参加してきました!(場所は農村deキャンプセンター)

 

塩柿は、塩を溶かした水に約一ヶ月漬けて食べるもの。

保存期間が長いので、こちらも注意すべきは雑菌!

入念に容器や柿を除菌します。

 

一ヶ月後、渋が抜けて、シャキシャキとした柿になるんだとか。

とれたてじゃないのに、とれたてのような食感が楽しめるのが塩柿のポイントらしい。

 

12月頭に開封できるのが楽しみでございます!

 

 

4.バナナのような柿、焼柿

今年初めて知りました!!!

焼いて渋を抜く、焼柿(やきがき)。

 

作り方はシンプル。

焚き火に放り込むだけ。

 

火傷に気をつけてくださいな。

とろっとろになった柿を味わえます。

バナナのような、揚げナスのような。

味も柿の味とはまたちょっとちがう味で面白いです。

 

 

昔は、池田の多くの家が五右衛門風呂だったので

カンカンに渋柿を入れて、焚き口に放り込んでおいたのだとか。

 

暮らしの全てを有効活用するというか。

エネルギーも、時間も、無駄がないというか。

昔の暮らしのありように、はっとさせられることが多いなって思います。

 

5.手間要らずの代表格、五右衛門風呂あわせ柿

今年、池田のばあちゃんと話してて教わったのです。

「五右衛門風呂あわせ柿」を!!!!

 

なんのこっちゃと思いますでしょう。

渋柿をいくつか袋に入れて、みんなが入り終わった五右衛門風呂に浮かばせて朝まで放置するのです。

そうすると、渋が抜けているんだとか。

 

私はとても感動して、早速五右衛門風呂のあるおうちへお願いしに行きました。

シュールです、なんだか。見慣れないからでしょう。

やり方が合っているのか、わかりませんが、放置!!!

 

翌朝食べてみると...

「ちょっと渋い・・・」

口の中の水分を全部持っていかれるような、あの渋柿の味はなんとも表現し難いですよね。

 

ばあちゃんらに聞いたのは「一晩」でしたが、「二晩」やってみました。

すると!!!

 

「これは、甘柿や!!!!!」

 

そう、なんと!渋柿が甘柿に変身!!!

渋を抜くには、乾かしたり、焼いたり、潰したりしなきゃいけないと思いきや。

変形させずに、渋が抜けているというミラクル。

 

ばあちゃん曰く、保温性に優れている鉄製の五右衛門風呂だからできるとか。

現代では、五右衛門風呂なき暮らしがほとんどですので、実行するのはなかなか難しいことですが、この知恵は宝物です。

 

 

 

きっとまだまだ知らない柿仕事があるんだろうな〜〜

三年目の柿仕事が今から楽しみです。

 

 

 

 


まりこ

(本名 川上真理子)

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大都市で24年間をTO DO(したいこと)ファーストで

生きてきて、大学3年の時に自分の在り方の大切さ

に気づく。

 

ご縁がありたまたま出会った池田町での

素朴で等身大な人や自然に惹き付けられ

大学院卒業後、新卒無職で池田に移住。

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現在の活動はこちら👇

 

●池田町見習い人(めざせ何でも屋)

●ローカルとジェンダーに強いライター

 

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好きな食べ物)ちんころいも※池田町限定
現在、畑仕事や古民家改修により筋肉強化中。